ポルトガルで見つかったこの書見台は全体が黒の漆で塗られていて、中心には松の木が描かれ、周囲は貝殻のらでん細工がちりばめられています。
調査した東京文化財研究所の小林公治特任研究員によりますと、この書見台は聖書を読むときに使うもので、そのデザインから江戸時代初期にポルトガル人やスペイン人が日本の職人に作らせ、海を渡った南蛮漆器の1つと見られています。
ただ、これには、これまで確認された書見台のほぼすべてにある十字架やイエス・キリストを示す「IHS」の文字など、キリスト教を示すデザインがないということです。
このため、小林さんらがX線で撮影したところ、松の木の下に何かを剥がしたと見られる跡が見つかり、それらが十字架や「IHS」の文字の一部と確認できたということです。
書見台が作られたのは幕府がキリスト教の弾圧を強めていた時期で、その摘発を逃れるため、宗教色を消して本国に送ったのではないかと見られています。
小林特任研究員は「単に上から絵を描くのではなく、貝を取って何があったのかを完全に見えないようにしていて、宗教弾圧を恐れていた当時の人々の気持ちがわかる貴重な資料だ」と話しています。
400年ほど前の日本で作られた「書見台」ポルトガルで見つかる
時間: 18/02/2024 ソース: 匿名 数字をクリック: 1908
推奨
- 山東任城:運河夜間スクール 若者の潮流ナイトライフ
- 長野自動車道 トラック事故でペットボトル散乱 通行止めは解除
- はしかの症状軽視も… ワクチン予防否定するSNSの誤情報に注意
- 佐賀 町営住宅で火事 焼け跡から2人の遺体 住人の80代夫婦か
- 春闘 機械や金属産業の中小企業労組 高水準回答のケースも
- 高額請求や売春強要 ホストクラブ問題の対策検討会議始まる
- 知床観光船 沈没事故 運航会社社長を業務上過失致死の罪で起訴
- 防衛省 太平洋航行の中国海軍空母 戦闘機など発着 約630回確認
- マンションで54歳女性死亡 70代女性も意識不明 娘と母親か
- 中小企業の賃上げ水準低下 価格転嫁の難しさが賃上げの妨げに